能登半島地震で甚大な被害を受けた輪島市の国名勝「白米(しろよね)千枚田」を管理する地元ボランティア団体「白米千枚田愛耕会(あいこうかい)」は1日、同所で米作りに向けた「田起こし」を始めた。元日の激しい揺れで亀裂が入るなどしたが、メンバーは「少しでも元気な田んぼに戻したい」と願って作業に汗を流した。
千枚田は、地震で亀裂やあぜの損壊などの被害を受け、当初は今春の作付けは難しいとみられていた。しかし、愛耕会が現地を調べたところ、田んぼ約60枚については営農できる見通しが立った。
1日は、愛耕会の白尾友一代表(60)や2次避難先の金沢から駆け付けたメンバーら6人が、手押し式の小型耕運機で土を掘り起こすなどした。作業は2日に完了する予定で、例年通り5月に田植え、9月に稲刈りを行う。
同会は休業中の道の駅千枚田ポケットパークを臨時の会員用宿営所として活用する予定で、ネット上で必要な資金を募るクラウドファンディングを5日まで行う。