射水神社(高岡市古城)は2025年に行われる同神社の「遷座150年式年大祭」の記念事業として、明治時代の社殿の復元に取り組む。約20年前に取り外した、天皇の使者「勅使」が通る門扉「中門御扉(みとびら)」を再び設置することを目指す。神事を執り行う「祝詞(のりと)殿」も当時と同じ石張りに改修する。機運醸成のため、中門御扉を23日から5月6日まで公開する。
同神社は1875年に二上山から遷座した後、1900年の高岡大火で社殿が類焼。2年後に現在の社殿が再建された。
中門御扉はかつて本殿と拝殿の間に設置され、宮司や天皇の勅使など限られた人のみが出入りすることができた。約20年前に取り外され、県内の建設会社で保管されていた。状態を調査し、復元方法を検討していく。祝詞殿の改修は、明治時代の社殿再建に携わった松井建設(東京)が担当する。
炭谷淳宮司(58)は「歴史の重い御扉が飾ってあったことを知ってもらいたい」と話した。中門御扉は拝殿横で展示する。午前9時半から午後4時半まで。