住民を前に本番さながらの熱演を披露する子供役者=小松市西町

住民を前に本番さながらの熱演を披露する子供役者=小松市西町

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子供役者いざ出番  小松・お旅まつり、10日開幕  曳山歌舞伎、住民に披露

北國新聞(2024年5月10日)

 小松市を代表する祭礼「お旅まつり」の開幕を10日に控え、曳山(ひきやま)子供歌舞伎を上演する当番町の西町は9日、地元住民に演目を披露する「町内手向(たむ)け」を行った。かつらを着け衣装をまとった子供役者7人が、本番さながらの堂々とした演技で稽古を重ねてきた成果を示し、3日間にわたるまつりの舞台へ気持ちを高ぶらせた。

 子供役者は西町の真宗大谷派称名寺に集まった住民を前に「辰巳用水民之礎(たみのいしずえ) 稲葉左近館之場(いなばさこんやかたのば)」を演じた。金沢城に水を引く辰巳用水の工事を請け負った板屋兵四郎が、城の秘密を知ったため追われる筋書きで、子供役者が見えを切るたびに住民から拍手が湧き起こった。

 7人のうち最年少で小梅役の喜多紗梛(さな)さん(芦城小3年)は「最初は声が出にくかったけれど頑張った。本番はやりきって、お客さんに歌舞伎の素晴らしさを少しでも知ってもらいたい」と語った。西町は10~12日のまつり期間中、9回の上演を予定している。

 もう一つの当番町である材木町では、曳山を持つ市内8町から募った「八町こども歌舞伎」の5人が、安宅の関を舞台にした「旅衣小松緑弥栄(たびごろもこまつのみどりはいやさかえ) 義太夫 勧進帳」を演じる。まつり期間中の上演は5回の予定。

 お旅まつりは、莵橋(うはし)神社(浜田町)と本折日吉神社(本折町)の春季祭礼で、9日夜は本折日吉神社で神渡し式が営まれた。ご神体をのせた神輿(みこし)2基が神社周辺を練り、まつりへ機運を高めた。

 橋田直大宮司が祝詞を奏上し、ご神体を神輿に納めた。氏子ら約200人が法被姿で威勢よく神輿を担ぎ、まちなかを巡行した。11、12日に神輿渡御(とぎょ)を行う。

 8日に神渡し式が営まれた莵橋神社では12日に神輿渡御を行う予定だ。

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