県は16日、6月7、8の両日に小矢部市で開催される伝統行事「津沢夜高あんどん祭」の有料特別観覧席の販売を開始した。席の販売は2日目の8日のみで、限定50席。県内の祭りに県主導で有料観覧席を設けるのは初めて。国内外からの観光誘客を推進するほか、収益化によって祭りの保存や継承につなげる。
3月に観光庁の補助事業に採択された県のプロジェクトの第1弾で、小矢部市や同市観光協会、津沢夜高行燈保存会と連携して実施する。
観覧席は津沢あんどんふれあい会館に設ける。保存会メンバーによる解説を聞きながら、高さ7メートルのあんどんと同じ目線でぶつかり合いを鑑賞できる。地元食材を使った弁当や地酒、つまみなども楽しめるほか、地域ガイドとあんどん巡行路の散策もできる。
プランは3通りあり、観覧席のみのプランは1万400円、ぶつかり合いで壊れたあんどんの一部を使いアート作品を制作するワークショップ付きのプランは1万2千円、ワークショップのみのプランは3千円。インターネットで購入できる。
県観光振興室は、地元の協力を得ながら来年度以降も観覧席を継続したいとし「収益は地元に還元し、祭りの活動資金などに活用していただきたい。祭りの持続可能性を探っていきたい」とした。