庄川挽物木地で仕上げた感謝状を手にする加藤さん

庄川挽物木地で仕上げた感謝状を手にする加藤さん

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庄川挽物木地で感謝状 砺波の伝統工芸士・加藤さん制作、高校野球功労者に贈呈

北日本新聞(2024年5月22日)

 庄川挽物(ひきもの)木地の伝統工芸士、加藤秀明さん(80)=砺波市庄川町天正=が、熟練の技を生かし、トチの木でお盆の形をした感謝状を作った。県内で北信越地区高校野球大会が開かれるたびに北信越地区高校野球連盟から依頼を受けて制作。高校野球の発展に尽力した功労者に寄贈される。加藤さんは「高校野球のため伝統工芸を生かすことができ、うれしい」と喜んでいる。

 加藤さんが初めて感謝状を作ったのは2009年だった。北信越地区高校野球大会が砺波市野球場をメイン会場に開かれることから、「木工で有名な砺波市らしい感謝状を作ってほしい」と依頼を受けた。ちょうど孫が野球少年で、「庄川挽物木地のPRにもなる」と快諾。以来、制作を続けて今回で5回目になる。

 材質にこだわったトチの木をろくろでひき、直径39センチ、厚さ3センチに仕上げた。美しい曲線と柔らかな色合いが特徴的な一品で、文字は業者に依頼してレーザーで彫った。加藤さんは「元気な間は、要望があれば感謝状を作り続けたい」と話している。

 感謝状は、富山市民球場で6月1日に開かれる第150回大会の開始式前に、県高校野球連盟の北野幹昌前理事長に贈られる。

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