羽咋市の柴垣町沖で3日、名物である天然岩ガキの素潜り漁が始まった。地震の影響が懸念されたが、漁場の海底に大きな隆起などは確認されず、海士(あま)らは例年同様ビッグサイズの岩ガキに安堵(あんど)の表情を見せた。
柴垣産は一口では食べきれない大きさと濃厚な甘みが特長。漁初日は朝に地震があり、安全を確認した上で海士5人が出漁し、2時間で700個ほどを水揚げした。元日の地震以降も水質はよく、海底にごみも見当たらないという。
水深7メートルほどの場所で始め、体が慣れるに従って10メートルまで潜る。海士歴4年目の吉田圭哉さん(44)は「今年は漁ができるか心配だったが、初日から大きさも量も申し分ない。例年以上の水揚げに期待したい」と話した。
岩ガキは金沢の市場や地元の飲食店に出荷され、道の駅のと千里浜でも県漁協柴垣支所が随時直売する。漁は旧盆ごろまで続く。