福井県鯖江市の伝統野菜「吉川ナス」が6月7日、今季初めて出荷された。同市道の駅西山公園では、ソフトボール大の初物ナスが棚いっぱいに並べられ、待ちわびた市民らが早速買い求めた。
出荷前に市内のJA施設で目ぞろえ会があり、生産団体の鯖江市伝統野菜等栽培研究会の会員らが規格や生育管理の注意点などを確認した。約20軒の会員が栽培しており、福岡重光会長によると、生育は順調で出来も上々。収穫量は11月までに約5万個を見込む。
吉川ナスは、千年以上の歴史があるとされる丸ナス。つやを帯びた黒紫色から「黒い宝石」と呼ばれ、農林水産省の地理的表示(GI)保護制度、特許庁の地域団体商標にそれぞれ登録されている。締まった肉質で煮崩れしにくいのが特徴。油と相性が良く、焼き物や揚げ物にも合う。
道の駅西山公園のほか、県内各地のスーパーで順次取り扱う。