白山市の白山麓地域で古くから食べられてきた堅豆腐を広く知ってもらおうと、同市釜清水町の丸五食品が新メニュー「堅豆腐牛丼」を開発した。白山商工会が15日に金沢市の近江町市場で開催する「山開きマルシェ」で30食限定で販売する。白山白川郷ホワイトロードや白山手取川ジオパークのPRイベントなどでも売り出し、誘客につなげる。
白山麓の堅豆腐は、江戸時代から貴重なタンパク源として親しまれてきた。丸五食品は鳥越で80年にわたって営業し、国産大豆と白山麓の伏流水にこだわった豆腐作りをしている。
堅豆腐牛丼は堅豆腐と牛肉、野菜を1時間かけて煮込み、地元産の米も使用。濃厚な豆腐の味わいとしっかりした食べ応えが楽しめるという。
白山商工会によると地震以降、管内の宿泊施設や飲食店は来客数が減少。このため、14日のホワイトロード全線開通に合わせて近江町市場で誘客イベントを開き、地元の味を紹介することで、白山麓に足を向けてもらうきっかけとしたい考えだ。
イベントでは堅豆腐牛丼のほか、クマ鍋や地元産米のおにぎりなども用意する。丸五食品の奥勝治社長(61)は「白山麓にはおいしい物がたくさんあると知ってほしい」と話している。