ギャラリーを紹介する森さん=小松市赤瀬町

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築90年の実家をギャラリーに 過疎進む小松・赤瀬で森さん 集いの場目指し改装

北國新聞(2024年6月18日)

 住民が10世帯余りの過疎が進む地元に集いの場を作ろうと、小松市赤瀬町のアーティスト森秀一さん(70)が、自宅横で空き家となっていた築90年の実家をギャラリーに改装した。書アートパフォーマンスなどで世界各地を回り、29年前に赤瀬に戻って創作活動を続ける森さん。自身の作品を展示するほか、絵や書の教室も開いて、アートを通じて人と人がつながる空間を目指す。

 森さんは赤瀬で生まれ育ち、大阪芸術大卒業後はインテリアデザイナーとして活動。その傍ら、20年ほど前から好きだった書や絵を本格的に始め、独創性あふれる作風が国内外で評価されてきた。

 「デザインの原点は大自然の中にある」と思い、故郷の赤瀬に戻ってきたのは1995年。赤瀬町は「加能八景」の一つ荒俣峡がある緑に囲まれた地だが、山あいの集落は人口減少が著しく、5月1日時点の住民は市の統計によると14世帯24人だけだ。

 森さんは地元住民の癒やしのスペースとしてや、田舎暮らしの魅力を伝える場にして、赤瀬に足を運んでもらうことができないかと、約2年かけて実家をよみがえらせた。

 ギャラリーは「遊墨民(ゆうぼくみん)KAZU アートミュージアム」と名付け、「しなやかな芯の強さ」をテーマにした大型の竹のモニュメントや、試験管の花入れ、紙ひもを使った照明器具など屋内外に遊び心あふれる仕掛けを施した。

 22~28日には初の展示会も開き、絵画や掛け軸、陶芸などの新作を並べる。森さんは「赤瀬をいろんな角度から楽しんでもらえたらうれしい」と話した。

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