福井県産の種なし大粒ブドウ「ふくぷる」の目ぞろえ会が28日、同県小浜市若狭の中野利久雄さん(77)のハウス(約5アール)で開かれた。県やJA若狭の担当者ら5人が、糖度など、育てた品種がふくぷるの出荷基準を満たしているかを確認した。若狭地方のふくぷるは8月末ごろまで収穫され、同JAの直売所などに並ぶ。
ふくぷるは、県内各地の生産者約50人でつくる「ふくいブドウネットワーク」が、一般公募で決めた県産ブドウの統一愛称。ふくぷるの対象となるのは▽サニールージュ▽ブラックビート▽藤稔▽シャインマスカット―の4品種のうち、糖度や外観などで一定基準を満たしたものに限られる。
昨年、若狭地方では小浜市とおおい町の生産者4人が約1500房を初出荷した。ことしはブドウの木が成木したことなどから2千~3千房の出荷を見込んでいる。
この日は、中野さんが栽培したサニールージュの糖度などを確認した。市場に出荷する際の規格「優」にあたる糖度16度以上のものもあり、実が順調に育っていることが分かった。
同ネットワーク会員の中野さんと同市堅海の倉持弘道さん(72)は「ことしも良い出来。たくさん出荷して、リピーターのお客さんにおいしく味わってもらいたい」と笑顔で話していた。
販売は量り売りで1キロ1300円。同市遠敷のJA若狭直売所「若狭ふれあい市場」など県内外の4カ所で販売する予定。問い合わせはJA若狭特産課=電話0770(56)5071。