縁起だるまと藤箕をお清めした柳原住職

縁起だるまと藤箕をお清めした柳原住職

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初詣客に藤箕の縁起物 氷見・上日寺

北日本新聞(2015年12月26日)

■国重要無形民俗文化財の技術継承に一役

 初詣の参拝客に「縁起だるま」を毎年用意している氷見市朝日本町の上日寺は、この正月に初めて、製作技術が国の重要無形民俗文化財に指定されている同市論田・熊無地区の農具「藤箕(ふじみ)」の縁起物を並べる。25日は柳原龍成住職(53)が本堂でだるまと藤箕をお清めした。

 藤箕はフジのつるや竹で編んだ農具。論田、熊無地区には約600年前に製作技術が伝わったとされる。年々担い手が減少する中、柳原住職が「地元の伝統工芸品を置きたい」と考え、地元の生産組合に依頼した。

 市教育委員会によると、藤箕は現在、縁起物として関西方面へ年間約2千枚出荷され、本殿への参拝一番乗りを競う「開門神事福男選び」で知られる西宮神社(兵庫県)などに並ぶ。氷見市内の寺院や神社に縁起物として置かれるのは初めてという。

 今回は試行的に恵比寿・大黒の面を飾り付けた3種類計10個を7千円、1万円、1万5千円で用意した。

 だるまは15種類計2千個を産地の群馬県高崎市から取り寄せ、千円から4万8千円で扱う。

 25日は柳原住職が散杖(さんじょう)と呼ばれる棒の先に付けた水を振りまく「洒水加持(しゃすいかじ)」でお清めし、「藤箕も縁起物として定着し、技術の継承につながってほしい」と話した。31日深夜から来年1月2日まで境内に授与所を設ける。

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