上伊那郡中川村のアンフォルメル中川村美術館で、駒ケ根市の作家原隆夫さん(61)の個展「廃棄されたものたち」が開かれている。計1万2千枚以上のCDやDVDなどを館内のあちこちに並べ、窓から差す日光を拡散、反射させることで、空間そのものを「光と遊ぶ場」に演出している。
CDやDVDなどは業者や知人から譲り受け、壁や床一面に並べたり、空中につるしたりした。反射して広がった自然光が館内の壁などに虹色の模様を作り、時間と共に形や色合いを変える。
原さんはこれまで、全国の年間自殺者数と同じ枚数のCDなどを並べて現在の社会を表現する展示をしてきた。今回は会場の特徴を生かし、同じ素材を使いつつテーマを変えた。「反射する光の移ろいを見てほしい」と話している。
6月19日までの午前9時〜午後4時。同美術館は火・木・土・日曜日と祝日に開館。一般300円、小中高生100円。