福井市の福井県立図書館が保管している松平文庫の絵図を原寸大の複製で見せる「大絵図展」が7日まで、同館で開かれている。絵図300点の中から資料的評価が高く、美しい10点を厳選。利用者の目を引いている。
幕末の福井城下を描いた「御城下之図」(慶応年間)や旧今立町の市街と五箇地区を描いた「五箇村粟田部村絵図」(嘉永期)など、原寸ならではの迫力と忠実に再現した色彩が楽しめる。
展示の中で最大の「越前国之図」は約4メートル四方で、1685(貞享2)年に幕府の命で作られた。白山などが領地に含まれ、現在とは異なる福井の姿を見ることができる。このほか火災で焼失する前の福居城の「御天守絵図」(寛文9年以前)も展示している。
同館の長野栄俊主任は「歴史に興味が無い人も絵図を楽しんでもらえるのでは」と話している。