福井県立若狭歴史博物館(小浜市)の企画展「若狭のやきもの大集合」が同博物館で開かれている。古代から現代までの若狭地方にまつわる陶器や磁器、瓦など約200点を披露している。8月5日には、瓦や土器の模様などを紙に写し取る拓本でランプシェードを作る、小学生向けの講座が開かれる。
古くから日本海沿岸の交易拠点だった若狭には、さまざまな地域の焼き物がもたらされた。また多彩な焼き物が生産された歴史もある。
古墳時代では、多くの遺跡から副葬品などの須恵器が見つかっており、数々の皿などが並んでいる。平安時代では経塚から出土した、お経を収めた経筒の外容器として使われた須恵器がある。
歌人、山川登美子の生家である山川家は小浜藩主の側用人を務めた家柄で、同家に伝えられた伊万里焼、九谷焼などの名品が出品されている。
若狭の伝統産業として広く輸出された瓦では、寺院や城に使われたしゃちほこや飾り瓦などが披露されている。現代の焼き物では、すずりの名品として知られた若狭産の石を材料とした皿など珍しい品もある。
拓本講座は5日午後1時半から。参加無料。申し込みは同博物館=電話0770(56)0525。同展は9月18日まで(9月11日は休館)。午前9時~午後5時。観覧料は一般・大学生300円。高校生以下、70歳以上、障害者手帳を持つ人は無料。