北陸最大のトマト生産量を誇る小松市で16日、夏秋トマトが初出荷を迎えた。JA小松市によると、大雪の被害で作付面積が減り、総出荷量は昨年より約60トン少ない440トンを見込む。猛暑の影響が心配されたが、生育状況は良好で、甘みと酸味のバランスの取れた大玉に仕上がった。
同市今江町1丁目のJA小松市野菜集出荷場で作業が行われ、初日は農家が収穫したての約3トンを運び込み、職員が形や色、大きさごとに選別して箱詰めした。トマトは小松、金沢両市の市場で競りにかけられ、17日にも店頭に並ぶ。出荷は12月まで続き、関西方面にも届けられる。
同JAによると、2月の大雪でハウスの倒壊などの被害があり、農家3軒が生産を断念した。今年は47軒が、高温に強い品種「りんか409」を中心に栽培している。各農家は遮光シートを早めに設置するなど暑さ対策に気を配った。
夏秋トマト部会の加藤晃一部会長(44)は「雪害や酷暑を乗り越え、出荷できてよかった。生でがぶりと食べてほしい」と話した。