「日本一の星空」をPRする下伊那郡阿智村のスキー場「ヘブンスそのはら」で11日夜、「同時に天体観測を行った最多人数」のギネス世界記録更新を目指すイベントがあり、2640人での観測に成功し、世界記録を更新した。これまでの記録は2015年にオーストラリアのキャンベラで認定された1869人だった。
最多人数の記録は、天体望遠鏡や双眼鏡など使って一斉に10分間星空を観測した人数で認定。会場はスキー場内の広場で、午後9時10分ごろ、記録へのチャレンジが始まると、寒空の中、参加者は毛布やシートにくるまって芝生に寝ころぶなどし、一斉に空に目を向けた。記録挑戦中に空から目を離した人は失格となるルールだが、参加者たちは「あっ、流れ星」などと話しながら観測を楽しだ。
午後10時すぎ、記録更新の結果が発表されると、会場は「やった」などと歓声に包まれた。
同村浪合が2006年に星の見えやすさを報告する環境省の「全国星空継続観察」で全国一に選ばれたこともあり、村は星空観光を振興の要に据える。国内での知名度が着実に上がる中でギネス記録に挑戦し、外国人観光客の誘客も進めたいと考えた。
特別ゲストとして会場には元フリースタイルスキー女子モーグル選手の上村愛子さんや元バレーボール女子日本代表の木村沙織さんらが駆け付けた。