第117回久田船長碑前祭は29日、能登町鵜川の菅原神社境内にある久田佐助船長の石碑前で行われ、約70人が事故で沈んだ青函連絡船の乗客と船員を守り、命を落とした郷土出身の偉人に思いをはせた。
鵜川小5年の上谷結緒君と安田栞さんが戦前の教科書に掲載された久田船長殉難の物語を朗読した。顕彰会の河合元一会長らが玉串をささげ、全員で唱歌「久田船長」を合唱した。
旧鵜川村出身の久田船長は1903(明治36)年10月29日、青函連絡船「東海丸」で津軽海峡を航行中にロシアの貨物船と衝突。乗客を救命ボートで避難させた後、自らの体を船体に縛って救難汽笛を鳴らし続け、39歳で犠牲となった。