定置網にかかったホタルイカ =滑川沖

定置網にかかったホタルイカ =滑川沖

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ホタルイカ漁解禁 初日365キロ 滑川

北日本新聞(2020年3月2日)

 富山湾の春の風物詩、ホタルイカ漁が1日、解禁された。滑川漁港(滑川市高塚)では365キロが水揚げされ、昨年初日の1・5キロを大幅に上回った。近年は不漁が続いていただけに地元漁師たちは「幸先のいいスタート。今年は期待できそう」と活気付いた。 

 雨が降る中、午前4時ごろに滑川春網定置漁業組合の親船と子船計6隻が滑川漁港を出発し、沖合約1~1・5キロに仕掛けた定置網へ向かった。漁師が力強く網を引くと、大量のホタルイカが揚がった。

 富山湾のホタルイカの漁獲量は近年減少しており、2019年の漁獲量437トンは統計の残る1985年以降で最少だった。同漁港では130・6トンと平年の半分以下にとどまった。同漁港の初日の水揚げも2017年8・4キロ、18年6キロ、19年1・5キロと不漁が続いていた。

 一方、県水産研究所(滑川市高塚)が2月28日に発表した今年のホタルイカの漁況予報では総漁獲量が1704トンで、平年(過去10年の平均)の1451トンを上回る見込みとなっている。

 漁は6月ごろまで続く。滑川沖の定置網は現在5カ所にあり、今月中に11カ所に増やす。同組合の水橋一仁副組合長(58)は「これからさらに量が増えるだろう。今年は安定して家庭に行き渡ると思う」と語った。

 20日からは「ほたるいか海上観光」が始まる予定だが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、市は関係団体と協議しながら運航の可否を慎重に見極めている。

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