雪割草のシーズンを前に14日、輪島市門前町吉浦の猿山岬周辺で住民らがパトロールを始めた。1985年から始めたパトロールは今年で35年の節目。雪割草は現在3分咲きといい、住民は「きれいな花を咲かせているのでぜひ訪れてほしい」と呼び掛けた。
輪島の「市の花」である雪割草は猿山岬とその周辺約16・4ヘクタールの敷地に群生地が広がっており、3月中旬~4月上旬までが見頃。多い日には1日で1千人が訪れる名所。1970年代から観光客が訪れるようになり、同時に盗難も相次いだという。被害を防ぐために住民で話し合い、見回りを行うことになった。
現在は、門前町吉浦や五(い)十洲(ぎす)などの計16人が活動している。平日は3人、土、日は4人で1班となり4月5日まで毎日、午前10時~午後4時に案内やトイレ掃除、巡回などを行っている。
門前町吉浦区長の天井宗一さん(72)は「今年は新型コロナウイルス感染症のほか、13日の地震などの風評被害で、訪れる人が減らないか心配だ」と話した。