射水市加茂中部(下)の加茂神社(野上克裕宮司)は4日、拝殿で略儀の加茂祭本祭(ほんまつり)を行った。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、例年の県無形民俗文化財「やんさんま祭り」の流鏑馬(やぶさめ)式や牛乗(うしのり)式といった主要神事は行わず、神事で「ウイルス流行鎮静(ちんせい)」も祈願した。
拝殿には馬に使用している鞍(くら)や弓矢、獅子頭などを飾り付けた。神事は、野上宮司が略儀で行うことの許しを得るための祝詞を唱えて開始。例年は流鏑馬式の前に行う「マジナイ」や、弓の弦を手で引き鳴らす「鳴弦(めいげん)」をして邪気をはらい、天下泰平や五穀豊穣(ほうじょう)を祈った。
例年は参道での流鏑馬式などを見物するため3~5千人が訪れているが、今年は氏子ら約20人の出席となった。主要神事の中止は戦後初めてという。