福井県の絶滅危惧1類に指定されているイトヨが繁殖期を迎え、大野市糸魚町の本願清水イトヨの里で巣作りや産卵が始まっている。6月5日は求愛活動するオスとメスの愛らしい光景が見られた。
イトヨは、夏でも水温20度以下の水域に生息するトゲウオ科の魚で体長約5センチ。この日は、婚姻色で青くなったオスが砂を掘って藻などで巣を作り、「ジグザグダンス」と呼ばれる求愛活動をメスと繰り広げた。ひれを使って新鮮な水を送る「ファンニング」も見られた。
イトヨの里の杉川繭美副館長は「年魚のイトヨは一年一年の子育てが大切。コロナ禍の中、無事に産卵や子育てが見られて安心した」と話していた。