先祖や戦没者を供養する灯籠流しが8月16日、福井県敦賀市の気比の松原で行われた。市民らが敦賀湾へと淡いろうそくの明かりがともされた灯籠を流し、手を合わせて故人を悼んだ。
例年、「とうろう流しと大花火大会」として行われているが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、敦賀花火が2年連続で中止となった。このため、昨年に続き灯籠流しのみが行われることになり、敦賀観光協会が水に溶ける素材で作った灯籠約2千個を用意した。
あたりが暗くなると読経が始まり、市民らが次々と集まった。訪れた人はピンクや黄色、青、緑の灯籠に、祖父母や若くして亡くなった親族らへの思いを込め、そっと海に送り出した。腰や膝まで水につかりながら沖に流れるよう運んだり、コロナ禍で帰省できない家族にスマートフォンのビデオ通話で実況したりする人もいた。
また、同協会は同日夜、CGで制作した花火動画「#おうちで敦賀花火」をネット配信。実際の花火を打ち上げるサプライズもあった。