阿智村清内路に江戸時代から伝わるとされる「手作り花火」(県無形民俗文化財)が6日夜、上清内路諏訪神社では2年ぶりに奉納された。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止に。技術の継承のため規模を縮小して実施し、境内を花火が明るく照らした。
例年は地区外から千人近くが訪れるが、今年は地区住民に限り50人ほどが見つめた。仕掛け花火は例年より半数以上減らして6種類とした。上清内路煙火同志会の会員たちは9月から1カ月間、毎晩集まり花火を作った。会長の桜井信和さん(65)は「20~30代が張り切ってくれて頼もしかった。技術の継承になったのでは」と安心した様子。
県内外の常連約20人に寄付金を募る趣旨のはがきを出すと、「頑張って」などの言葉が寄せられたという。桜井さんは「厳しい状況でも激励がありがたい」と喜んでいた。
10日夜には下清内路地区でも奉納される。