菅原道真公をまつる小松市の小松天満宮で25日、藩政期から続くとされる御火焚(おひたき)神事が営まれ、神職が漢詩と忌火(いみび)を奉納し、道真公の霊を慰めた。
太宰府で過ごした晩年、困窮で明かりをつけられず、書物が読めなかった道真公に火と漢詩をささげる神事。北畠能房宮司と稚松公民館の吟詠サークル「梅吟会」のメンバー2人が道真公の漢詩「燈滅(ともしびきゆ)」を朗詠し、忌火を奉納した。
例年は境内で無病息災の御利益があるとされるおかゆを振る舞い、雷よけになるという梅の枝の燃え残りを配っている。感染症予防のため、事前に用意したおかゆや梅の枝を参列者が持ち帰った。