アマクサクラゲが展示されているアマモ場コーナー

アマクサクラゲが展示されているアマモ場コーナー

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南方クラゲ優美に 魚津水族館、繁殖成功し展示

北日本新聞(2023年1月17日)

 魚津水族館(魚津市三ケ)は、南方系のクラゲの一種「アマクサクラゲ」の繁殖に成功し、同館2階のアマモ場コーナーで展示を始めた。水中を漂うように泳ぐ姿が優雅で美しく、来館者を楽しませている。

 日本海側では富山湾以南に生息するとされるが、富山湾ではめったに確認されない希少種。2021年3月に愛知県の碧南海浜水族館から成長途中の「ポリプ」と呼ばれる段階で譲り受け、繁殖を試みてきた。

 クラゲは受精卵から幼生になった後、イソギンチャクのように岩や海藻にくっつくポリプとなり、分裂して稚クラゲを増やして繁殖する。

 魚津水族館では、稚クラゲになった後に溶けたり成長が止まったりして大きくならず、餌を魚のミンチからミズクラゲに代えるなど試行錯誤を重ね、ようやく10匹ほどが育った。このうち、かさの直径が約10センチ、脚のように見える16本の触手が25~30センチほどになった1匹を展示した。

 アマクサクラゲは他のクラゲと違って長い触手のほか、かさの部分にも毒を持つのが特徴。刺胞と呼ばれる毒針が夜空に輝く星のようにも見える。飼育員の吉岡映美さんは「きれいに伸びた触手が映えポイント。かさの刺胞とともに珍しい特徴を実際に観察してほしい」と話している。

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