小県郡長和町大門の「黒耀(よう)石体験ミュージアム」前に7日、ナウマンゾウの大きな雪像が完成した。高さ約3メートル、鼻の長さは60メートル余で、2003年から毎年造ってきた中では最大。鼻は滑り台になっており、早速、町内の小学生がそりで滑り、歓声を上げた。
ミュージアムは毎年、駐車場の除雪時に寄せた雪で雪像を造っている。ミュージアムで黒曜石について学んだり、遺跡を清掃したりする「友の会」の住民と、職員の計10人ほどで1月中旬から作業。今冬は雪が多く、大きな像を造ることができたという。
この日は雪の山を彫って手足や耳をつくり、黒曜石で目を、木の棒で牙を表現して仕上げた。完成後、子どもたちはそりで滑った長さを競った。1位になった長門小5年丸山颯(はやて)君(11)は「こんなに長い距離を滑るのは初めて」。ミュージアム学芸員の大竹幸恵さん(55)は「雪像の高さは(ナウマンゾウと)ほぼ同じ。当時に思いをはせてほしい」と話していた。