福井市内産のホウレンソウやヒラタケを使って福井南高の生徒2人が考案したパン「あさくら大地のめぐみ」が、4月4日オープンする同市の道の駅「一乗谷あさくら水の駅」で販売される。考案者の一人の高嶌拓実君(1年)は「多くの人に食べてもらい、福井の大地の恵みを感じてほしい」と話している。
昨年10月、市が開いた「食育フェスティバル」で、市内産の食材を使った新メニューを提案する「一押しの逸品プロモーションプロジェクト」の試食会が行われた。市内の高校や大学、専門学校4校が参加。高嶌君と同校の荒井優飛君(3年)が作ったパンも出品、来場者アンケートで好評だったことから、商品化が決まった。
パンの生地にはホウレンソウや米粉などを練り込み、中身には主に美山地区産のヒラタケなどをクリームソースで絡めたあんが入っていて、市内の食材をふんだんに使った。ホウレンソウの緑は福井の大地、ホワイトソースの白は福井の雪をイメージした。
荒井君はソフトボール部を引退した夏以降、お菓子作りの趣味を生かして製作に参加、主にアイデア出しを担当した。家庭科部に所属する高嶌君が調理し、試作、試食を繰り返した。高嶌君は「商品化されるなんて、あまり実感が湧かない」と照れ笑いしつつ、「生地も中身も味わってほしい」とアピールしていた。
道の駅の指定管理者「越前みやまそば元気の会」の竹山丈介さんは「地元の特産品で生徒が考えてくれたパンは、目玉商品の一つになる」と、強く売り出す姿勢を見せている。
商品の製造は同市松本4丁目のベーカリー「パンテス」が担う。1個230円(税込み)。