福井市出身の俳優で演出家の故宇野重吉さんの生涯をたどる写真展(福井新聞社共催)が14日、福井市役所で始まった。ふるさと福井への愛情や、演劇への情熱が伝わる写真と公演のチラシ、宇野さんを紹介する福井新聞の記事など約80点が並んでいる。18日まで。
写真展は、県内の演劇愛好家や宇野さんにゆかりのある人らでつくる「宇野重吉演劇祭実行委員会」が毎年開き今回で8回目。ことしは宇野さんについての新聞記事を新たに展示した。
宇野さんが亡くなった1988年に掲載した福井新聞の記事では、「手に負えぬ暴れん坊」だった少年時代や、東京と福井を行き来して本県のアマチュア劇団に芝居を教えたことなど、宇野さんの生きざまを紹介している。
宇野さんが出演した舞台「かもめ」(50年)、「櫻の園」(74年)、「三年寝太郎」(86年)などのチラシやポスターも展示。熱演する宇野さんの写真が並べてあり、各公演の雰囲気が伝わるようになっている。
JR福井駅内を歩く姿や、旧武生市のそば店でそばを食べる姿など、ふるさとでくつろぐ様子を捉えた写真もある。