富士見高原リゾートで車いすけん引器具「JINRIKI」を試す参加者

富士見高原リゾートで車いすけん引器具「JINRIKI」を試す参加者

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観光地、バリアフリーに 富士見で県など障害者受け入れ研修

信濃毎日新聞(2015年12月12日)

 県諏訪地方事務所と諏訪地方観光連盟が、観光の活性化策として、障害者の受け入れに注目している。介助を必要とする障害者の観光の現状やニーズを把握しよう、と初めて研修会を企画。11日、富士見町の富士見高原リゾートで開き、諏訪地方の宿泊業や観光協会の関係者ら18人が参加した。

 同リゾートは、砂浜などでも使えるアウトドア用車いす「HIPPO(ヒッポ)」を6年前から導入するなど、障害者や体が不自由な観光客の受け入れに積極的。今冬は介助者が後ろに付いて一緒に滑る障害者用スキー「デュアルスキー」を導入する。研修会は、同リゾート営業企画室マネージャーの藤田然さん(40)が講師を務めた。

 藤田さんは、箕輪町の企業が開発し、坂道や段差でも車いすをけん引できる補助器具「JINRIKI(じんりき)」を紹介。バリアフリー化が難しい観光地での導入を勧めた。最近視察したフランス東南部のリゾート地トロワバレーについて、障害者用の装備や施設の導入でにぎわっている、と説明した。

 参加者は、JINRIKIを実際に使用。藤田さんの説明を受けながら、坂道などで押したり、引いたりした。障害者の受け入れが増え、貸し切り風呂の提供などで対応しているという諏訪市のRAKO華乃井ホテルの営業部長里見一明さん(67)は「研修会を参考にして今後もニーズに対応したい」と話した。

 研修会は、諏訪地方観光連盟の「人材育成研修」の一環。来年初めにも2回目を開く予定だ。

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