諏訪地方に冬の訪れを告げる生寒天の天出し作業が5日、茅野市で始まった。生寒天を屋外で天日と寒さにさらす工程。弾力のある生寒天は凍ったり解けたりを繰り返しながら、約2週間で角寒天に仕上がる。
寒天製造のイリイチ(茅野市宮川)が近くの農地に設けた干し場には、木製の台がずらりと並んでいる。天出し作業のために県内外から働きに来た人たちが、棒状の生寒天約1万5千本を手際良く並べていった。
寒天製造には冷え込みが欠かせないが、この日の諏訪は最高気温14度。県寒天水産加工業協同組合(茅野市)の組合長小池隆夫さん(71)によると、諏訪は7日から連日冷え込む予報で、これを見越して作業を昨年より1週間ほど早めたという。
天出しは来年2月中旬ごろまで続く。小池さんは「寒さが続くことを期待したい」と話していた。