19世紀フランス風景画の変遷をたどる企画展「風景画のはじまり~コローから印象派へ」(福井新聞社共催)が開かれている福井県福井市の県立美術館で3月7日、ミュージアムコンサートが行われた。来場した約40人が展示されている風景画をイメージして選曲されたフルートやハープの心地よい音色に酔いしれ、作品への理解を深めた。
企画展の関連イベントの一つ。ともに県内在住で、フルート奏者の浅川由美さん、ハープ奏者の佐々木美香さんがクラシックを中心に、童謡やシャンソンなど12曲を披露した。スクリーンには、コローの「イタリアのダンス」やモネの「ベリールの岩礁」などが映し出され、来場者は繊細な音色と色彩豊かな風景画の融合を堪能していた。
演奏後には、副館長が館内を回りながらフランス風景画の変遷について解説した。副館長は「19世紀後半の作品では、移り変わる雲や一瞬差した光をその場で描いており、(作品に)近づいて見てみると素早いタッチを感じてもらえる」などと見どころを語っていた。13、20日の両日、午前10時半から担当学芸員による見どころ解説会が同館で行われる。参加無料で申し込み不要。問い合わせは同館=電話0776(25)0452。