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コロナ終息願う明かり 文殊山で「児の火」 福井県福井市

福井新聞(2021年4月25日)

 福井県福井市と鯖江市にまたがる文殊山で4月24日夜、「児の火(ちごのひ)」が点灯した。新型コロナウイルス終息の願いも込められた、文殊菩薩(ぼさつ)の「文」の字が山頂に浮かび上がった。

 「児の火」は、地域住民らでつくる「県文殊会」が、同山麓にある楞厳寺(福井市大村町)の例祭「文殊祭」前夜に毎年実施している。同寺によると江戸時代の著書「越前国名跡考」に"霊火"として記されているが詳細は不明。

 1998年に現代風にアレンジして復活させ、今の形となった。新型コロナウイルス感染防止のため、昨年に引き続き文殊祭は自粛し、児の火のみ実施した。

 この日は午後6時ごろから、文殊菩薩を祭り、山頂にある本堂で徳毛祐彦(とくもゆうげん)住職(75)と会員約10人が五穀豊穣(ほうじょう)や世界平和、それに新型コロナの終息を祈願。その後、電球48個を一斉に点灯し、「文」の字を浮かび上がらせた。

 「昨年はさまざまな行事が自粛された中、『児の火を見て元気をもらった』という声をいただいた」という徳毛住職。「文殊菩薩は知恵の仏さま。みんなで知恵を出し合い、支え合ってこのコロナ禍を乗り越えていきたい」と力を込めた。

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