さまざまなコケが並ぶ企画展=福井県福井市自然史博物館

さまざまなコケが並ぶ企画展=福井県福井市自然史博物館

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コケの魅力見て、触れて、嗅いで 福井市自然史博物館

福井新聞(2022年5月10日)

 見る、触る、嗅ぐなどの感覚を使いながらコケを知る春季企画展「しっとりモフモフ?魅惑の苔(こけ)ワールド」が福井県の福井市自然史博物館で開かれている。コケの生態や形、感触の違いなどを、好奇心をくすぐる展示で紹介している。5月29日まで。

 身近な場所に生息する生き物としてコケの魅力や特徴を知ってもらおうと同館が企画。足羽山の斜面や道端、樹木の幹などには約140種類のコケ類が生息しており、学芸員が身近で観察しやすいコケを選んで同市内で採取。湿った環境に生えるジャゴケや日当たりの良い場所を好むエゾスナゴケなど約35種類の標本を紹介している。

 映像で緑色の胞子を飛ばす貴重な瞬間も観賞でき、触るコーナーでは筆先のような形をしたヤマトフデゴケやふわふわとしたホソウリゴケなど7種類のコケの感触を楽しめる。嗅覚を刺激する仕掛けで、箱のふたを開けて臭いを嗅ぐコーナーもある。

 学芸員が調理したコケを、同僚が試食するリポート映像は体を張った面白い企画になっている。鳥がコケを使った巣の標本も見ることができ、子どもたちにコケに興味をもってもらおうと工夫した展示になっている。

 学芸員は「意識的に見ようとしないと知ることができない小さなコケの奥深い世界を、ぜひ味わって」と話した。

 開館時間は午前9時~午後5時15分。入館料は100円。中学生以下、70歳以上、障害者と付き添い1人は無料。月曜休館。

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