北陸新幹線開業に向け、高岡市の銅器卸業者と老舗和菓子店が連携し、来年のえと・羊をモチーフにしたホワイトチョコレートとスズの器のセット商品を開発した。チョコは地元の鋳金家が原型を作り、砺波市庄川地域産のユズを用いた上品な味わいとした。パッケージを含め、首都圏から訪れる人や若い女性の感性にも合うおしゃれなデザインに仕上げ、土産やギフトとしての活用を提案する。
発案者は、高岡銅器協同組合のおみやげ研究会代表を務める秀正堂(高岡市本郷)の中島のりみ社長(55)。研究会事業の一環として金属と菓子を組み合わせた商品開発を考え、菓子店の大野屋(同市木舟町)に協力を依頼した。
チョコの原型は、金属工芸工房かんか(同市金屋町)の槻間秀人代表が担当。羊雲形の皿は、研究会の鍛金作家の手によるスズ板を用いた。チョコ2個と皿1枚のセットで桐箱入りとし、「ちょっこしーぷ」と名付けた。
開発には庄川のユズ農家や高岡市デザイン・工芸センターも協力し、中島社長は「多くの人の気持ちが詰まった充実感のある商品になった」と話す。大野屋の大野悠さん(36)は「新年やバレンタインデーなどおめでたい機会に使ってほしい」とPRした。
価格は2700円。クルン高岡地下街B1ギャラリーや大野屋で扱う。大野屋ではチョコのみの商品(5個入り1296円)も販売。秀正堂はチョコと同じデザインの純銀の帯留めも開発している。