グリフィス館の外観イメージ図。奥におもてなし館が接する計画(福井市提供)

グリフィス館の外観イメージ図。奥におもてなし館が接する計画(福井市提供)

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和洋調和の福井初洋風建築を再現 10月にグリフィス記念館

福井新聞(2015年2月10日)

 福井市は9日、福井藩の米国人教師を顕彰し、通称浜町界隈(かいわい)に設けるとしていた「グリフィス記念館」の整備基本計画を発表した。福井初の洋風建築であるグリフィス邸を再現した「グリフィス館」は、和と洋が調和した独特の風格を持つ建物となる。観光情報を発信する「おもてなし館」を隣接させ、観光客らの回遊性を高める。

 県都デザイン戦略に基づき、市は昨年3月に「足羽山・足羽川周辺空間再形成基本構想」を策定。足羽山や足羽川一帯でまち歩きを楽しむ空間を再形成し、特に浜町界隈(かいわい)を重要なゾーンに位置付けた。同記念館は大型観光誘客企画「北陸デスティネーションキャンペーン」が始まる10月のオープンを目指す。

 グリフィス館は木造2階建てで、1階の広さは約8メートル四方。当時の洋風建築の特色であるベランダ付きのコロニアル様式を採る。なまこ壁にしっくい仕上げとし、化粧垂木など伝統的な日本の技や装飾が光る建物とする。

 館内は他の洋風建築を参考に暖炉やシャンデリア、木製建具などをそろえ、往時の雰囲気を演出する。計六つの展示室やホールを設け、グリフィスの功績を中心に、市の国際交流の歩みや幕末の偉人たちを紹介する。ミニ音楽会や映画会、朗読会なども開きたい考え。

 おもてなし館は平屋建てで、グリフィス館とはテラスでつながっている。管理人が常駐して周辺観光を案内。ベンチが並ぶ休憩スペースのほか、トイレ、倉庫を備える。ともに入館無料の予定。場所は同市中央3丁目の桜橋北詰近く。

 総事業費は1億7千万円。市が実施主体となり、県が3~4割を補助する。

 市は同日、グリフィス館の展示物などの設計、制作、設置の業務を委託する候補者選定に向けて、公募型プロポーザルによる企画提案の募集を始めた。詳細はホームページで確認できる。

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