須恵器の流れをくむ珠洲焼の貴重な史料群などが4月、金沢市のしいのき迎賓館で展示される。珠洲焼資料館(珠洲市)の所蔵品など、5世紀以降の作品や陶片約50点と現代陶工の作品約200点が並ぶ予定で、資料館以外で中世の珠洲焼が多く並ぶ機会は珍しい。中世末に突然姿を消し、39年前に復興した珠洲焼の歴史を金沢から発信する。
しいのき迎賓館で4月17~26日に開かれる「珠洲焼 古陶から現代」(北國新聞社など後援)では、珠洲焼の原型となった6世紀後半の須恵器「台付長頸瓶(ちょうけいびん)」や7世紀前半の「子持長頸瓶」をはじめ、鎌倉時代の珠洲焼の壺(つぼ)や室町時代の甕(かめ)など資料館や県立歴史博物館、個人蔵の品が展示される。