山あいにある高浜町横津海(よこつみ)区の集落一帯に植えられたシバザクラが見ごろを迎えている。色鮮やかに咲き誇る6万株の花が、新緑に囲まれた田園風景に彩りを添えている。地元住民らは26日に「よこつみ農苑ピクニック」を開き、訪れた人たちをおもてなしする。
同区は2011年度から集落の景観保全のため、水田のあぜ道や河川ののり面にシバザクラを植えてきた。現在は「リトルドット」「オーキントンブルーアイ」「ダニエルクッション」など8種類が色とりどりの花を咲かせている。
区民でつくる「よこつみ野良クラブ」によると、見ごろは5月上旬ごろまでという。陽気に誘われ、澄んだ空気の中、気持ちよさそうに集落内を散策する人の姿も多く見られる。
26日の農苑ピクニックは、同クラブが美しい景観を区外の人にも楽しんでもらおうと、昨年に続いて企画した。茶屋を設け、ぜんざいの振る舞いやシバザクラの苗のプレゼント、特産品の販売などを行う。時間は午前10時から午後3時まで。
同クラブ代表の山本宣吉(のぶきち)さん(76)は「のどかな自然は心を癒やしてくれる。美しいシバザクラが咲く里山に来て、スローライフを楽しんでほしい」と話している。