堂々とした舞を披露する児童=5月3日、福井県美浜町早瀬の日吉神社

堂々とした舞を披露する児童=5月3日、福井県美浜町早瀬の日吉神社

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子供歌舞伎、見えきりり 美浜町で奉納 切れある動きや口上、おひねり次々

福井新聞(2024年5月7日)

 福井県美浜町早瀬に160年余り伝わるとされる町指定無形民俗文化財「子供歌舞伎」が5月3日、早瀬区の日吉神社と瑞林寺で奉納された。きらびやかな衣装をまとった男児4人が山車の上で祝いの舞「三番叟(さんばそう)」を堂々と披露し、観衆から大きな拍手が湧いた。

 地元住民でつくる保存会によると、集落で流行した疫病を鎮めるため1857年に始まったとされる。本来は5月8日だったが、子どもたちが参加しやすいよう近年は同5日に変わり、新型コロナウイルスの影響で4年ぶりに奉納した昨年から同3日になった。

 美浜西小の男子児童が3人一組で舞台に上り、三味線や拍子木の音に合わせ、引き締まった表情で金色の扇や鈴をかざし、切れのある動きを見せた。大きな声で口上を述べ、見えを切ると、観衆から次々とおひねりが投げ込まれた。

 演じるのは小学2~5年と決まっており、5年生の児童は「お客さんがたくさん来てくれてうれしかった。踊るのは最後だけど、今後も地元の伝統を受け継いでいきたい」と話した。

 保存会の会長は「子どもたちは昨年よりも立派に務めてくれた。保存会としても地元の伝統継承に頑張っていきたい」と語った。

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