福井市立郷土歴史博物館で館蔵品ギャラリー「大坂の陣400年」が開かれている。豊臣家が滅亡した1615年の大坂夏の陣で、勇猛さを発揮した福井藩の武将の歴史を紹介。武具や戦場地図など7点を披露している。10日まで。
目玉は、藩主松平忠直の弟忠昌が、豊臣方の猛将を討ち果たした際に使った十文字やり。激闘の際、十文字やりの横に突き出た刃が折れたと伝わる。やりは後に参勤交代の行列などで掲げられ、忠昌の武勇を知らしめたという。
徳川方を苦しめた真田幸村を討ち果たした際に獲得したという、幸村所用の薙刀(なぎなた)もある。福井藩士、西尾仁左衛門が幸村を打ち取った。
夏の陣の戦場図を見ると、徳川方の軍勢の中央に福井藩の大軍団が布陣し、主力だったことが分かる。福井藩士は大坂城に一番乗りし、上げた敵の首は3753と徳川方で最多。次ぐ加賀藩の3200を大きく上回った。(