福井市中心市街地のJR福井駅やホテルなどで、電動アシスト付き自転車を借りられるサイクルシェア事業「ふくチャリ」が、2年の社会実験を経て本格始動した。5月からは貸し出し場所を2カ所増設し、市では「まちなかを回遊してもらう移動手段として市内外の人に利用してほしい」と呼び掛けている。
同事業は、市とえちぜん鉄道、京福バス、大学などでつくる市環境推進会議が2013年、14年度に社会実験を実施。14年度は4151回(目標3千回)利用され、稼働率は33%(同30%)とともに目標を達成した。利用者は79%が男性で、県外が58%。利用目的は観光46%、出張・業務23%だった。
市自転車利用推進課では実験結果で観光利用が多かったことから、今後は市内の「おすすめコース」も発信したいとしている。他県では機械式無人管理への移行も多いが初期費用がかさむ上「借りる際にちょっとした観光案内をしてもらうなど『おもてなし』の面でもメリットがある」(同課)と対面式での貸し出しを継続する。
15日に自転車を借りて養浩館などを巡っていた奈良県の男性は「電動アシストがあるので利用しやすい」と話していた。
貸し出し場所は、ホテル9カ所とJR福井駅東口の京福バスチケットセンター、市まちづくりセンター・ふく+の計11カ所が引き続き担う。また、フェニックス・プラザと市民福祉会館の2カ所も貸し出し場所に追加した。電動アシスト付き自転車は4台増やして38台にした。
利用者の多い京福バスチケットセンターに6台、そのほかは2~4台を配置する。
利用料金は4時間まで200円と1日500円、追加料金1日500円を引き継いだ。1泊2日1500円は廃止した。利用時間は午前8時から午後9時まで。ふく+は午前10時から午後7時、フェニックス・プラザと市民福祉会館は午前9時から午後9時までと、施設開館時間に準じる。
問い合わせは市まちなかレンタサイクル運営協議会=電話080(1951)4019。