真田幸村を討った福井藩士にスポットを当てた企画展=2日、福井市の福井県立図書館

真田幸村を討った福井藩士にスポットを当てた企画展=2日、福井市の福井県立図書館

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幸村倒した福井藩士に焦点 福井県立図書館で企画展

福井新聞(2015年6月3日)

 戦国時代の豊臣家の武将真田幸村(信繁)を討ち取ったとされる松平忠直の家臣西尾仁左衛門にスポットを当てた企画展が、福井県立図書館(福井市)で開かれている。西尾と幸村との決闘の様子を詳細に記した記録をはじめ、幸村の最期を探る貴重な史料など11点が並ぶ。7月15日まで。

 徳川家と豊臣家が雌雄を決した大坂の陣(1614~15年)から今年で400年を迎え、同館が企画した。同館が松平家から寄託を受けた史料群「松平文庫」の中から、家臣の西尾に関する史料を展示。西尾が幸村をどのようにして倒したか、さまざまな説を紹介している。

 忠直の弟忠昌の戦功を記した史料に、西尾と幸村の戦いについての記述があることが2012年の福井市立郷土歴史博物館の調査で見つかった。幸村が自ら首を差し出したとする定説に対して、この史料では、西尾がやりで突き倒して討ち取った相手が、後に幸村だと分かったと記されている。

 別の展示史料では、互いに名乗り合った上で幸村を討ち取り、それを聞いた徳川家康には信用してもらえなかったことが逸話的に書かれている。

 また、戦の後に西尾の恩賞が700石から1800石、さらに3800石へと増やされたと考察できる記録も公開している。同図書館の担当者は「これを機会に幸村を討ち取った人が福井の人だということを知ってほしい」と話している。

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