ビアンキ博士(左)の立ち会いのもと慎重に展示作業をする関係者ら=28日、福井市の県立美術館

ビアンキ博士(左)の立ち会いのもと慎重に展示作業をする関係者ら=28日、福井市の県立美術館

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古代エジプト美術の秘宝続々 福井県立美術館、企画展開幕準備着々

福井新聞(2015年6月29日)

 3日に福井市の県立美術館で開幕する「古代エジプト美術の世界展 魔術と神秘」の展示作業が28日、同美術館で始まった。目玉の「マミーボード(ミイラに被(かぶ)せられた木製の蓋(ふた)」をはじめ、日本初公開となる秘宝の数々が姿を現し、開幕準備が着々と進んでいる。

 同展は、世界屈指の古代エジプト美術収集で知られるガンドゥール美術財団(スイス)が所蔵する紀元前の王(ファラオ)や貴族らの副葬品約150点を展示。副葬品に刻まれたヒエログリフ(文字と記号)や素材、色の意味を説明しながら、古代エジプトの魅力に迫る。

 作業は、同展監修者で同財団考古美術部門長のロバート・スティーヴン・ビアンキ博士らの立ち会いで実施。前日に搬入された作品の梱包(こんぽう)を解いて一点一点、傷がないかなどを確認しながら▽ヒエログリフの魔術▽素材の魔術▽色の魔術―の三つの構成で分けた会場に、ミリ単位で展示位置を決めていった。

 同展は全国4カ所を巡回し、西日本では本県のみの開催。特に福井会場だけの試みとして、展示室全体をピラミッド内部に見立ててレイアウトする。マミーボードなどが並ぶ「色の魔術」のコーナーは、王の間をイメージした黄金色の壁と照明で彩られるなど、神秘的な世界を演出する。

 会期は8月30日まで(7月21日、8月3日休館)。一般1400円、高校大学生は千円、小中学生700円。障害者手帳を持つ人と介護者1人は半額。一般前売り券1200円を7月2日まで販売している。問い合わせは同館=電話0776(25)0452。

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