富山の豊かな自然や観光地を自転車で楽しんでもらおうと、県などは上市町から高岡市までを結ぶ約70キロの「田園サイクリングコース」を新設する。沿線には「サイクルカフェ」を5カ所程度設ける。富山湾岸コースに続く第2弾で、海と、森・里の魅力を体感できる二つのコースを整備することで、国内外からの誘客につなげたい考えだ。県は本年度中の完成を目指す。
昨年10月に「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟した富山湾の魅力を国内外に発信しようと、県などは今春、朝日町から氷見市まで全長88キロの富山湾岸サイクリングコースを開設。4月19日に開かれたサイクリングイベントには約600人が参加し、湾岸の眺望と走りを楽しんだ。
新たに整備する田園コースは、富山湾の多彩な魅力を生み出している森や里の豊かな自然を体感してもらうのが狙い。既存の道路上に目印となる「ナビゲーターライン」を引いて、富山地方鉄道上市駅周辺から、あいの風とやま鉄道高岡駅周辺までを結ぶ。
沿線には観光名所が多く、大岩山日石寺(上市町)や八尾曳山展示館(富山市)、国宝・瑞龍寺(高岡市)などがある。沿線のカフェやレストラン5店舗程度をサイクルカフェに認定する計画で、店ではサイクリストにトイレや空気入れ・修理工具を貸したり、飲料水を提供してもらう。
県は9月補正予算案に整備費4700万円を計上した。