夜の紅葉と寺院を幻想的に照らし出す「古刹(こさつ)・紅葉ライトアップ」が21日、福井県小浜市内の寺院で始まった。22日まで。
普段はあまり見ることのできない仏像などが拝観できる「みほとけの里 若狭の秘仏」特別公開に合わせて県が開いており、3回目。萬徳寺(同市金屋)、明通寺(同市門前)、神宮寺(同市神宮寺)の3カ所で行われている。
国の名勝の約1500平方メートルの庭園が広がる萬徳寺には、温かみのある白いライトが15基設置された。樹齢500年を超える国の天然記念物の大山モミジや、春にはピンクや白の花をつける五色ツバキの葉を照らしている。書院から本堂に続く階段では、灯籠の明かりがぼんやりと足元を包んでいる。
インターネットでイベントを知り、大阪府高槻市から来た今井裕さん、紀子さん夫妻=ともに(46)=は「落ち着いた雰囲気が良い。他の会場も見てみたい」と感動した様子だった。書院では茶席も設けられ、来場者たちが深まる秋の夜長を楽しんでいた。
同寺では22日午後5時半から「釜炒(い)り茶の集い」が開かれる。ライトアップは日没から午後8時ごろまで。