南砺市利賀地域のナチュラリストらでつくるNPO法人利賀飛翔の会(中西邦康理事長)は、同地域の水無湿原周辺で、絶景の滝に通じる登山道整備に乗り出した。7月中旬の開通を目指し、自然愛好者の呼び込みにつなげる。
滝は切り立った断崖で3段にわたって水が流れ落ち、落差は計約80メートルに達する。登山道の起点となる車止めのゲートは、市利賀行政センターから車で約1時間。滝はさらにその奥地にあり、「幻の滝」とも呼ばれる。
整備する登山道は約820メートル。保安林解除の手続きを経て、今月から中西理事長(74)ら「飛翔の会」メンバーやボランティアの都市住民5人で作業を始めた。
機械で雑木や笹を刈り、幅1・5メートルのルート600メートル余りを切り開いた。残る約200メートルの作業は7月中旬に行う予定だ。
南砺市の「協働のまちづくりモデル事業」の助成を受け、3年計画で小規模な滝四つを見られる渓谷ルートや、水無山(1505メートル)へ通じる登山道の整備も目指す。中西理事長は「滝や渓谷、湿原、山と多彩な自然を楽しめるエコツーリズムのエリアにしたい」と話している。