福井震災の日(28日)を前に、地震で被災後も修復されて約50年間運行した「震災電車」の内部公開イベントが25日、電車を展示している福井市下馬中央公園で開かれた。
「震災電車」は1933年製造の福井鉄道の車両で、48年の震災で全焼したが修復し、97年まで走り続けた。福井市が福鉄から譲り受け、98年から同公園で展示している。
公開は同市の「福井鉄道模型愛好会」が、普段は中には入れない車両の内部も見てもらおうと、市や福鉄の協力を得て企画した。
車内は内装の一部を除き、引退した当時のまま。引退を報じた新聞記事や、別の引退電車の車両番号プレート、電停の表示板などの資料も並べた。
鉄道ファンの飯田章貴君(11)=福井市=は「木製の床などレトロな雰囲気がいい」と、地震を乗り越えて活躍した車両の車内を興味深そうに眺めていた。