紅葉の名所で知られる北アルプス涸沢(松本市安曇)から見える穂高連峰の尾根近くで、さまざまな草が色づく「草(くさ)紅葉(もみじ)」が早くも見頃を迎えている。涸沢カールのナナカマドは例年より早く黄色くなり始めており、付近の山小屋には紅葉の進み具合を尋ねる電話が相次いでいる。
草紅葉が始まったのは、例年より1週間ほど早い8月末。9日に尾根を見上げた涸沢ヒュッテの小林剛支配人は「いつもならまだ緑色なのだが」。例年多くの登山者が紅葉を目当てに訪れる涸沢カールではナナカマドも含め「(例年9月下旬からの)見頃のピークはやや早まりそう」と話した。
近くの涸沢小屋にも、紅葉について聞く電話が1日に数十件あるという。芝田洋祐社長は「夏の水不足の影響もあるだろう。どの程度早まるかを推測するのは難しい」と話していた。