今年のえとにちなんだミニ企画展「干支(えと)展・酉(とり)―標本で知る鶏の不思議」が29日まで、福井市自然史博物館で開かれている。剝製や骨格標本を通してニワトリの生態や特徴を紹介。足羽山に生息する身近な野鳥についても写真や模型を添えて解説している。
一般的な白いニワトリやウコッケイなど剝製4点を展示。東南アジアを起源としていることや、羽ばたくために骨の中が空洞になっていて、極めて軽いといった特徴をパネルで説明している。標本からは大きく発達した胸骨を見ることができる。
カラスやキジ、インコ、カルガモなど6種類の鳥の頭骨も展示。くちばしの形や大きさなどから、種類を推測するクイズ形式となっていて、それぞれの生態について学ぶこともできる。
足羽山で見られる野鳥のコーナーでは、10種類以上の野鳥を紹介している。シジュウカラやヤマガラといった10~15センチの鳥が中心。花のつぼみを食べたり、サクラの蜜をなめたりといった鳥の生態を、同博物館の学芸員らが撮影した生き生きとした写真が並ぶ。キツツキの一種、コゲラが木に穴を開ける様子を収めた動画も上映されている。
展示担当職員の金剛晴彦さん(61)は「空を見上げて耳を澄ますと多くの野鳥がいることに気付く。とり年をきっかけに野鳥に関心を持ってもらえたら」と話している。