商店街がテーマの短編映画コンテスト「商店街映画祭―ALWAYS松本の夕日」が21日、松本市のまつもと市民芸術館であった。アマチュア監督や商店街有志らが独自の観点で制作した17作品が上映され、約120人が作品の世界観に引き込まれた。
撮影や上映を通して地域のにぎわい創出を目指す「松本映画祭プロジェクト」が主催し、今年で9回目。県内外から23作品の応募があり、入選作品などを上映した。
グランプリを受賞した「替わり目」は、恋をしたアマチュア落語家と、その恋を応援する仲間の物語。監督で和歌山大(和歌山市)准教授の木川剛志さん(40)は街づくりの一環で学生たちと制作したといい、「早く学生たちに受賞を報告したい」と話した。
信州大付属松本中学校(松本市)の3年生は、誘拐された仲間を救うため、商店街でおいしいものを探すという奇想天外な物語を制作。監督を務めた西垣拓弥さん(15)は「作る方も見る方も楽しい映画にしたかった。笑ってもらえて良かった」と振り返った。
授賞式では、特別審査員を務めた同館芸術監督の串田和美さんと、松本市出身の映画監督山崎貴さんがビデオで講評。串田さんは「商店街が舞台の人間ドラマを見て『商店街』という言葉に深みを感じた」、山崎さんは作品の質の高さに「圧倒された」とコメントした。