今春の営業開始に向け、立山黒部アルペンルートの除雪作業が27日、立山町芦峅寺の藤橋(標高475メートル)-桂台(同663メートル)間の3・5キロで始まった。約2カ月半をかけ、大型の除雪車計19台を使って室堂(同2450メートル)までの総延長31・3キロを除雪し、昨年より1日早い4月15日の全線開通に備える。
県道路公社の立山有料道路管理事務所によると、藤橋の積雪は約1・6メートル。昨年は約50センチ、おととしは約1・5メートルで、ほぼ平年並みとなった。室堂では、23日時点で約6・4メートルの積雪で、ここ20年の平均より1メートルほど多いという。
27日は通常の除雪車の約2倍の馬力があるロータリー車「五代目立山熊太郎」がごう音をたてて雪を巻き上げていった。川向徹所長は「山は厳冬期にあるため、雪崩などに注意しながら作業を進めたい」と話した。
谷川吉英次長は「1日早く開通することで、より多くのお客さんに来てもらえる。今年は昨年より積雪が多いので、迫力のある雪の大谷を楽しんでもらえると思う」と力強く語った。
除雪は立山黒部貫光などがつくる組合が手掛ける。美女平-弥陀ヶ原間の部分開通は4月10日、桂台-美女平間の立山有料道路は同29日の開通を予定する。